3分でわかる働き方改革。副業はどう変わるのか?

hatarakikatakakumei 副業コラム

働き方改革。「一億総活躍社会」を実現するための取り組みであり、これまでの企業文化また日本人の働き方を、生活スタイルなどに合わせて見直すための改革と言われています。

働く日本国民のため、何を改革しようとし、どこを目指しているのでしょう。働き方改革の内容をはっきりと理解していない人でさえ、今までの日本の働き方に今、変化が起こっているという感覚はあるはずです。

我が国は、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の現象」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの状況に直面しています。
こうした中、投資やイノベーションによる生産性向上とともに、就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境を作ることが重要な課題になっています。
「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。

厚生労働省ホームページより

日本が抱える、少子高齢化は深刻であり、それに伴って労働力人口の減少が懸念されています。子供を持つ母親達が正規雇用者として働きにくい日本の環境も、労働力をかなり減少させているでしょう。

定年の年齢を引き上げるなどの対策は実施されているものの、それだけでは間に合わないというのが現状です。

そこで2016年から日本政府が働き方改革を大きく推進しています。働き方について考える今までにない動きであり、国の重要政策として取り組まれています。具体的にどんな改革なのか全容をつかみ、この流れの中、ご自身にどのような影響があるのか理解することは大変重要です。

そこでこの記事では、働き方改革のおさえるべきポイントを挙げ、解説してまいります。働き方革命で副業はどう変わるのかなど、今さら聞けないと思っていた人は、ぜひご参考にしてください。

働き方改革の具体的な取り組みとは

働き方改革とは実際にどんな取り組みがあるのか、成功例とともに2点紹介しましょう。

(1) 長時間労働の対策や新しい働き方への取り組み

まずは、長時間労働の対策や新しい働き方についての取り組みです。これまでの企業風土や文化の改革を目的としています。

①高度プロフェッショナル制度の導入
一部の労働者を労働法による労働時間の考え方から除外、時間ではなく成果で労働賃金を評価します。2020年4月からの実施が検討されています。

②テレワークの導入推進
インターネットの時代、事業所に縛られない働き方を実現させるため、助成金などの推進事業を行っています。

大手企業が拠点を海外に置くなど、すでに実施されていますし、無期転換ルールは2018年4月から実施されています。

③裁量労働制の拡大
裁量労働制とは、実際の労働時間がどれほどかに関係なく、労働者・使用者間で定めた時間を働いたと見なし、労働賃金を支払う仕組みです。

当てはまる業務としては、「専門業務型」と「企画業務型」であり、「専門業務型」は、厚生労働省令で定められているか、厚生労働大臣が指定する全19種類のみ対象となります。

「企画業務型」のほうは、様々な要件を満たし、かつ、本人の同意も必要であることから、企業側が勝手に決めて導入することはできません。

この裁量労働制の対象業務を拡大し、一部の営業また品質管理を行う業務も対象とすることが、2020年4月から検討されています。

例えば、企業が労働者のみなし労働時間を1日に8時間と決めます。4時間しか働かなくても8時間とみなし、給与の減額はありません。逆に、8時間以上働いても、超えた分の残業代は支払われません。

注目すべきは、企業側は残業代を払うことなく、過重労働を強いることが可能となるポイントです。使用者がブラック企業である場合、労働者を搾取することになりかねず危険とも言えます。

成功例
 <味の素株式会社> 

日本人が親しみを感じる味の素。食品大手として労働者の多様の個性や人柄を大切にした能力開発を日々追求しています。

海外に目を向け、日本と比べて短い労働時間でも高い生産性を上げている働き方を参考に、残業が当たり前の日本の文化を改革します。

まずは、1日の労働時間を20分短縮、7時間15分としました。この取り組みはただ時間を減らすだけでなく、管理職を含む全社員の基本給を1万円引き上げることでもバックアップしています。

ペーパーレスにも対応、資料作成や議論に入る時間を減らすことで会議の時間削減などにも効果を出しています。

(2) 均等待遇に向けた取り組み

パートや派遣労働者など、非正規雇用者の待遇改善を目的としています。

①同一労働、同一賃金の導入推進
アルバイト・契約社員など、雇用形態に関係なく、同様の業務を行う場合には同様の待遇を受けるべき、という働き方の考えを推進します。一方、正社員の給与が下がるのではないかと、普及がなかなか進んでいません。

②無期転換ルールの実施
一定期間、反復更新が行われた有期雇用労働者は、無期転換への申し込みができる権利が発生します。

2013年4月1日以降で、雇用期間が通算して5年経過する有期契約労働者に対し、無期労働契約への転換権を付与します。

このことで、雇用側が5年を経過しないよう、契約の更新を拒否する”雇い止め”をしてしまうことが問題になる可能性があります。

成功例
 <イケアジャパン株式会社> 

その価格と北欧テイストのデザインで多くのファンを持つIKEA・イケアジャパン株式会社。

全社員を正社員へ転換、これまで70%近くいたパートタイム労働者を正社員にしたのです。ここで注目したいのは、「短時間勤務の正社員」というポジションを作ったところです。

また、全社員を「期間の定めがない無期での雇用」としました。

これらの改革によって、今までパートタイムだった人がさらなる責任感を持ち、そしてコスト意識を持てるようになった、写真の勤続意欲が向上した、管理者側にも、全社員に同じ指示そしてチャレンジ機会を与えることができるという機会が与えられた、と良い効果が生まれました。

「一億総活躍社会」を実現するための具体例

上述の通り、今までにない柔軟な働き方ができるようにという改革。具体的にみていきましょう。

・副業・兼業が可能に
政府がフルタイムで働くという勤務を見直し、より働きやすい環境整備を整えようと、2018年、原則禁止だった副業・兼業を原則可能に変更しました。これにより、労働者側のオプションがぐっと広がりました。通信大手のソフトバンクが就業規則を原則副業可能にするなど、副業を認める動きが広がっています。

▼副業解禁については以下の記事をご覧ください。

加速する副業解禁の流れ
2018年は副業解禁元年といわれるように、近頃多くの企業が副業解禁を推し進めており、各所でこういった動きが活発になっています。 副業なんてしちゃいけないに決まっている、副業=悪いこと、と当たり前のように考えている人がまだまだ多いと思い...

・長時間労働の上限を設ける
経団連と連合の間で2017年3月、「残業時間は年間720時間」という上限を決定しました。

・子育て・介護と仕事の両立を支援
子育てや介護による離職を防ぐため、政府が仕事との両立ができるよう支援します。

また、病気の治療があっても働きやすい環境、障害者が働けるような環境についても推進しています。

・女性、若者、高齢者、そして外国人が働きやすい環境を整備
配偶者控除を103万円から150万円に引き上げたり、高齢者の就業推進、外国人の人材受け入れに積極的に取り組んでいます。

働き方改革は、残業ばかりの生活、正社員でないための将来の不安などを持っていた多くの人に、より良い人間らしい生活ができるような改革となっているのでしょうか。

労働者や家族は働き方改革をどう感じているのか?

対象となっている労働者またその家族は、この働き方改革をどのように感じているのでしょう。

ここで、様々な意見を紹介しましょう。

<ポジティブな声>
「今まで残業続きだったが、この改革で労働時間が減り収入が増え、また家族の時間が増え、心身共に健康になった。」
「時短勤務の求人が増えた。」

<ネガティブな声>
「労働時間は減少したが、収入も減少した。」
「働き方改革で、夫の帰宅が早くて困る。」
「労働時間が短縮できるのは大手や公務員だけ、ブラック企業ではまったく改革は反映されていないし、契約社員にも関係ない。」
「改革というがやっていることが全然分からない、世の中全体が理解できる内容にして欲しい。」

まだ始まったばかりの︎働き方改革

働き方改革はまだ始まったばかりなのもあり、実際には、政府の思い入れと労働者の思いにまだまだ温度差があるようです。改革というけれど、何も影響がないと感じている人も多数います。

大手企業であれば、改革を取り入れることが可能でも、中小企業には難しかったりと、どの企業で働くかによって改革の恩恵を被るかどうかに差がでています。労働時間だけ減少して家族との時間は増えたものの、収入が減っては将来が不安になるのも当然でしょう。

しかし、働き方改革はまだ始まったばかり。今後、大手企業・中小企業などそれぞれの規模や就業条件に見合ったさらなる改革が進んでいくよう、期待したいところです。

改革を進め、その都度改善していくには、柔軟性が必要。その柔軟性こそ、日本にとっても個人にとっても大切なスキルではないでしょうか。

この時代、時短になった分副業を取り入れるなど、副業解禁のチャンスを活かしていくのも一つの手になります。働き方改革によって変わろうとしている大きな流れの中、積極的に思考・行動することが個人の将来にもつながるのではないでしょうか。